登場人物紹介
リハビリ病院に務める理学療法士
筋肉大好きボディビルダー。昼間は硬い仕事?
介護事業所の社長。 猫
本編始まり
前回はADLの基本について 見てきましたよね。
今回は手段的生活動作についてメル社長にご講義いただきましょう!
おっけ~にゃ。
手段的日常動作はIADL(Instrumental Activities of Daily Living)とも呼ばれていて、ADL同様に生活力を測るための指標なんだにゃ。
ADLとの違いは基本的な日常動作だけではなく、それにプラスして頭を使った作業などを組み合わせた複雑な動作なんだにゃ。
複雑な動作って?例えば?
まあ、IADLはリハビリで使うために作られているわけだから、ある程度の生活動作に限られるんだけどね。下記が一般的に定義されるIADLの8項目だよ
【IADLを評価する8項目】
* 電話使用
* 買い物
* 食事の準備
* 家事(清掃、身の回りの片づけなど)
* 洗濯
* 移動
* 服薬管理
* 財産の取り扱い・管理
家事に洗濯、財産管理って、なんだか花嫁修業みたいだな。
確かに!しかし、最近では男性もできないと結婚できませんよね。
なお、IADLも点数で評価されることが多いですね。
はっきり言って自信なし。
僕もいつも奥さんにごはん(ちゅ~る)作ってもらってるにゃ。あれ以上のものは作れないにゃ。
あはは、IADLは器用さや料理の美味しさを評価するものではないんですよ。
各行為が生理学的にできていればOK。味や綺麗さは関係ないから安心してください 。
それに評価する病院や施設によっては男性の場合食事や家事、洗濯の項目は除外するところもあるにゃ。
そうなんです。
結局家での生活を目標にするので、やってくれる奥さんがいるから必要ないってことですね。
おいおい、これから独身男子が増えていくのにそんなことでいいのか?
そうですね。
奥さんに先立たれることだってあるし、男性だって家事や洗濯もやらないと行けないですよね。
確かに今後考え方が変わっていく可能性があるにゃ。
で、IADLの評価方法にゃんだけど、ADL以上に個人で評価の仕方を工夫していかないといけないんだにゃ。
その人の病状とか生活する環境とかにゃ 。
ADLに比べて道具や住環境の機能を使う場面が増えるますからね。例えば電話だってスマホと黒電話じゃ全然使い勝手が違いますよね。
その人の家で黒電話を使っているなら黒電話で、スマホを使うのであればスマホを使ってIADLを測らないといけないんです。
黒電話?そんなの使っているうちはさすがにないだろ?
高齢者の生活を知らなすぎにゃ!
まだ黒電話やダイヤル式チャンネルのテレビを使っている人もいるにゃ。
う、まじ?
子供とかがいればある程度新しいものに変えてくれるけど、物持ちがいい人多いし同じものずっと使い続けるなんてあたりまえですよ。
いずれにしろ自宅での生活を想定しないと意味のないものになってしまうにゃ。
だから、うちの病院ではセラピストができるだけ早くご自宅に訪問して住環境を確認することも重要な仕事なんです。
なるほどね。
それに最近は片麻痺があっても使いやすい包丁やまな板、掃除機なんて便利グッズも販売されているにゃ。
そういったものを調べてIADLを上げることもセラピストの大事な仕事なんだにゃ。
まあ、できるできないは道具によるところもおおいってか・・・
身の回りのことを全部やれるロボットでもできればみんなIADLは満点ってことになるな!!
ロボットを道具として見ていいかは議論に余地があるけど、住環境などにお金を使える人のほうが退院は早くなる傾向はあるかも知れないね。
地獄の沙汰も金次第ってか。
(う~ん、ちょっと違う・・・)